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縄文アーティスト 猪風来×ルービン・サウフキー 対談式講演会&トーキングサークル

〜内なる女性性をリスペクトし直す時が来た〜

 

 

 

女性性とは何だろう?

 

そんな問いを胸に、私(佐々智美)は2013年の秋、ホピを訪れました。

 

私の母の世代は、いわゆる団塊の世代ですが、元々は女は家庭、男は仕事という価値観だったところ、私が丁度小学生くらいの頃、テレビで発言する田嶋陽子さんに代表されるような、その価値観に反発し、女性を家庭から解放し、社会進出を促そうというフェミニズムの主張に強く影響を受けていました。キャリアウーマンがもてはやされ、女性も社会に出て働こうという煽り風は、私の母の思考にも吹き荒れたようでした。

 

それでも10歳上の私の姉の世代くらいまではまだ女は一般職、男は総合職という風潮があり、寿退社という言葉があったりと、女は就職しても結婚して専業主婦になるという流れがありました。

 

しかしバブルが崩壊し、就職氷河期を迎え、私達が就職活動をする頃には次第にそうした風潮は薄れ、サラリーマンの平均年収が減少し続けている今では、女性はどうあるべきということよりも、現実的な生活のために、共働き世帯の方が多数派となってきましたが、私の心には、おいしい料理をふるまってくれた母と、そんな行為を否定するようになった母の二つの姿が深く刻まれていました。

 

私が小さいころは、家で、よく手作りのお菓子や料理を作ってくれていた母。

 

働きに出るようになった母は、フェミニズムの影響も受けたのか、かつてのそんな姿を自ら否定し、やがて「食事作りが苦痛」というようになり、手作りの得意料理を振る舞う機会は「面倒くさい」と減っていきました。母の言葉に私は、お母さんにお菓子や大好きなメニューを作ってもらって嬉しかった自分の気持ちを否定されるようでした。

 

そんな混乱した母の姿を見て傷つきながら、大学を卒業して就職とともにすぐに結婚しましたが、悩んだのが子どもをもつタイミングでした。

 

子どもの頃に擦り込まれた、仕事をする女性=バリバリ働くキャリアウーマンという図式があったので、子育てをしながら仕事ってできるの?と、全くイメージができない状態でした。ちょうど仕事で管理職候補の女性を対象とした研修を担当することがあり、どうやって子育てと両立したか、人生の先輩方にお話を聞くと、多くの方は「親に預けた」ということでした。結局、子育ての役割を祖母が担い、女が男化して働かなければならないのだと思ったことを覚えています。

 

その後、体調を崩して退職し、アロマセラピーと出会って、家族経営の治療院の開業を夢見るようになり、その過程で、2009年にホピのルービンとの出会いがありました。そして2013年の秋に、ホピのバスケットダンスという女性による儀式を見る機会に恵まれ、改めて、女性性とは何かを考えることとなりました。

 

その時にホピの女性たちが話してくれたのは、女性は"give,give,give"とにかく与える、"feed"食べさせる存在であるということでした。私が「日本も昔は女性がそのようにしてきたが、男性のように働くように変わってきている」ということをシェアしたら、「ホピでも同じだ」ということでした。

 

この短くシンプルにシェアされた内容は、実際のバスケットダンスの儀式を見れば、一目瞭然でした。

 

バスケットダンスは、広場の中心で女性がバスケットを持って踊った後、周囲で見ている人々に向けてギフトを投げていきます。一番高価なギフトであるバスケット(女性が編む伝統的な工芸品)を含め、男性達による争奪戦が行われます。他にも、家で使うような食器や家庭用品が投げられ、それを獲得した男性達(大人も子供も)は、妻やお母さんの元へその戦利品を持っていくのです。

 

時には男性に混じって、数人女性も争奪戦に加わっていましたが、とても浮いているというか、奇妙な感じがしました。

 

朝の日の出とともに、広場に静かに響き渡る女性たちのささやくような優しい歌声によって祭は始まり、あとは日没までこの流れが繰り返されていきます。

 

ずっとこのダンスを見ていたら、これこそ女性性とは何かを表現しているのだと、とても腑に落ちたような感覚でした。

 

母なる大地から、たくさんの恵みが与えられ、狩や採集によってその恵みを男性が女性のもとへ持ち帰り、女性がまたそれを食事として家族に与える。この命の流れが、女性と男性の普遍的な姿なのだとストンと腑に落ちたのです。

 

男性に混じって争奪戦に参加している女性の姿が、男と化して働こうとする女性の姿に重なりました。そして、それがとても奇妙に映るということが客観的、かつ直感的に分かりました。

 

そしてバスケットダンスから日本に帰国した翌年に妊娠し、母になった今は、特に授乳している時、女性の本質である「与える」ということを身をもって実感しています。

 

自分の体から湧き出す母乳を、我が子が一生懸命飲んでいる時、例えようのない幸福感に包まれます。

 

これは生理学的にはオキシトシンというホルモンのおかげで、そのように女性の体はできているということなのだと思います。

 

ひょっとしたら、母なる大地も、私達がその恵みを受け取り、懸命に生きている姿を見て、こんな風に幸せな気分でいてくれるのかもしれません。

 

現在の日本では、男女関係なく、仕事を通じて社会に貢献する道が開かれています。

 

その中で家庭の運営をどうするかを現実的に考えるときに、ホピのバスケットダンスから得た学びは、私の道標となっています。

 

母によって女性が家事をする事に対する嫌悪感のようなものを植え付けられていた私ですが、仕事をしながらでも、家族に与える喜び、おいしい料理を作ってあげる喜びを大切にすればいい。

 

それ以外で主人が手伝ってくれることは、一緒にやっていけばいい。

 

そして女性には、与える喜びとともに、家族に何を与えるかという責任を背負っているということ。

 

そんな学びを、混乱した時代に、ホピのバスケットダンスから受けることができ、とても幸運に思います。

 

さて、今年も猪風来先生の野焼き祭りにルービンと息子のルービンJr.が参加させて頂きます。

 

猪風来先生によると、縄文土器は女性たちによって作られたものであり、女性原理の精神世界を内包しているものであるということです。

 

今回のイベントが、ホピと縄文に通じるスピリットを感じ、皆様の内にある女性性の深淵に思いを馳せるひと時となれば幸いです。

 

「男女問わず、内なる女性性をリスペクトし直す時が来たのではないかと思います。」(ルービン・サウフキー)

 

日時:10/8(日) 17:30-20:00(17:00開場)
場所:猪風来美術館(岡山県新見市法曽609)
費用:3,240円(定員30名)

 

[09:00-16:00]秋の縄文野焼き祭り(屋外無料・館内は要閲覧料)
[17:00-17:30]ワークショップ 受付開始
[17:30-18:50]対談式 トークショー&ホピソング
[19:00-20:00]トーキングサークル

 

ネット予約:http://uhnungdalawva.com/mailplus/index.html
ウェブ:http://uhnungdalawva.com/hopi/ifurai.html
チラシ:http://uhnungdalawva.com/archive/ifurai.pdf

at 07:00, アナンダラバ事務局, 事務局からのお知らせ

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