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原爆は私たちの心を奪えなかった

平和記念公園の中央にある聖なる灯火に祈りを捧げている時に、約束していた待ち合わせの時間となり、辰巳さんや礼さんと再会しました。


この後、辰巳さんに手配頂いていたガイドの方にご挨拶させていただき、早速博物館の中を案内頂きました。


私たち夫婦も、何度か広島には訪れた事がありましたが、博物館の中に入るのは始めてでした。順路を進むにつれ、ウランが持つ脅威について、痛いほど思い知らされました。ルービンの顔つきも次第に変わり、涙目になっていきました。そして「酷い。こんなに悲惨だったとは、想像以上だ。」と呟いていました。


少し感情的になったのか、ルービンは、ガイドの方に、こう問い詰めました。


「なぜ広島が選ばれ、原爆が落とされたかの本当の理由は、あなたは知っていますか?軍の設備が存在したというのは表向きの理由で、真実は違います。アメリカ政府は、ここ広島が地球に霊的に根付いていた聖地だという事を知っていたのです。天皇はこの事について、どのような説明をしているのでしょうか?何故この博物館には、この土地のスピリットを取り戻す教えがないのでしょうか?私には非常に違和感を感じます。」


ガイドの方は、キョトンとした顔をし、こう答えました。


「あなたのような視点の持ち主は、始めてお会いしました。私がここのガイドとして、何を案内しなければいけないか、改めて考えたいと思います。」


あっという間に、館内のツアーも終わりに近づき、一枚の写真が私たちの前に飛び込んできました。


それは、一本の青桐の木の写真でした。その木は、被爆しながらも生き延び、今も育っているとの事です。


この説明を受けたルービンは、すぐにガイドの方に木の所在について聞き、博物館の外に出て、その青桐の木に向かいました。そして、ガイドの方にこう言いました。


「この木には、とても重要な意味が込められています。それは、原爆をもって私たちの心まで奪えなかったという事です。私には、木の真ん中にハートが見えます。博物館に訪れた人を、必ずこの木まで、あなたが案内してそれを説明してください。私たちは、決して心を失っていないのです。失っていないその心をもう一度思いだし、希望をもって強くなるべきだと、この木が言っているように思います。過ちを二度と繰り返さないための辛いレッスンだったかもしれませんが、私たちはこの木が与えてくれた叡智に、今こそ耳を傾けるべきだと思います。」


少し間を開けて、ガイドの方に、こう問いました。


「立入禁止の柵の中に入り、直接木に触れてお祈りしても宜しいでしょうか?」
ガイドさんはこう答えました。


「私には、許可する権限はありません。どうか木に聞いてみてください。」


ルービンはにっこりと笑い「あなたはとても正しい」と言い、木々の中に消えていきました。

at 18:39, アナンダラバ事務局, ホピの生き方と日本の和を語る

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